2017年頭コメント

 

年頭にあたって

北海道経済連合会 会長

髙 橋 賢 友

「平成29年1月1日」

 

 新年を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は当会の活動に対し格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

 昨年を振り返りますと、まず、8月中旬から下旬にかけ北海道に複数の台風が連続して上陸し、甚大な被害を及ぼしました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 明るいニュースもありました。昨年3月に北海道新幹線が函館まで開業しました。道南地域では観光施設への入込客が増え、大変にぎわっていいます。スポーツ界では、北海道日本ハムファイターズがリーグ優勝するとともに日本一に輝きました。また、北海道コンサドーレ札幌がJ1昇格を決めましたし、夏の甲子園では北海高校が準優勝しました。リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックでは本道ゆかりの選手が大活躍をしました。これらを通して、私たち道民は夢と希望をたくさんもらったところです。

 さて、昨年の本道経済は、台風による生産・観光面へのマイナスインパクトや、企業や家計のマインドへの影響が一部にみられたものの、全体としては緩やかな回復基調であったと認識しております。
 その要因として、今や北海道を代表する産業に成長を遂げた観光産業が高い伸びを示しました。平成27年度の外国人観光客入込数は対前年比を35%上回る208万人となり、初めて200万人の大台を突破しております。加えて、設備投資は高水準で推移し、公共投資も緩やかに増加し、さらには、個人投資も雇用や所得環境の改善を背景に回復したことによるものと考えております。

 しかしながら、中長期的な北海道経済をみますと、実質道内総生産の全国シェアは平成15年度では4%であったものが、平成25年度では3.6%まで逓減しており、本道経済力の低下が危惧されます。人口減少問題は全国と比べ10年早く進行しています。また、北海道新幹線の効果を道内隅々まで波及させるには、各地域の魅力を高める取り組みなどまだまだ努力を必要としております。 私ども道経連は、このようなことを踏まえ、北海道の強みや可能性を引き出し、経済を活性化させるために、他地域と比べ優位性のある「食と観光」、力強い経済をつくりだす「ものづくり産業」の振興を3本の柱として、稼ぐ力を引き出し、経済の好循環を呼び込んで参りたいと考えています。

 本年は「2017冬季アジア札幌大会」が2月に開催されます。2026年冬季オリンピック・パラリンピックの北海道・札幌招致へと弾みがつくことを期待しています。また、北海道新幹線札幌延伸の前倒しについても、その実現に注力しなければならないと考えております。 道内空港の民間委託については、昨年、道経連を含む経済4団体で「道内空港民間委託に関する提言・要望書」を作成しました。今年度は、この提言・要望に基づき、国において実施方針が作成され、道内経済の活性化につながるよう取り組んで参ります。 経済産業分野については、本年はこれまでにも増して、将来に向けた明るいテーマを持ち、新しいことにチャレンジしていきたいと考えています。
 一つは、航空宇宙産業の誘致です。当会では新射場の誘致と航空宇宙関連産業の集積に向けて、「航空宇宙産業整備促進特別委員会」を設置しており、本年も引き続き積極的に情報の収集や発信をして、全道的な気運醸成を図って参ります。
 ICTやロボット技術を活用したスマート農業の実用化に向けては、研究開発や農業現場での技術実証事業などの支援について道や国への要望活動を実施し、その実現をめざして参ります。
 最後は、昨年10月に車社会を大きく変えると期待されている「自動走行」の米国での開発状況を視察してきましたが、現地では技術開発に留まらず、車と社会を結び自由な移動の喜びを人々に与えるSmart Mobility Cityの構築が始まっていました。今回の視察結果も踏まえて、国による自動走行の社会実装試験の道内実施を求めるなどの取り組みを進めて参ります。

 道経連は、一次産業をはじめ観光など北海道が持つ素晴らしいポテンシャルを活かし、若い世代が北海道で生きることに希望と誇りを持つことができる地域社会の実現に努めるとともに、北海道が我が国はもとより世界の中で大きな役割を果たしつつ、着実に発展するよう努めて参ります。
 本年も、引き続き当会の活動に対する皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。
以上