北海道150年事業「みらい事業見学会」を開催

  道経連では、2018年8月4日、次世代層を対象とした「みらい事業見学会」を開催した。本見学会は、北海道命名150年を迎えた本年、北海道の未来を担う子供たちに、先進的産業の見学を通じ、将来に夢を持ったり魅力を感じるきっかけの一つとしてもらうことを目的に、北海道150年事業として実施した。募集の結果、道内から小中学生計23人の参加があった。

 

 見学会の前半では、株式会社植松電機(赤平市)を訪問し、植松努社長に講話をいただいた後、参加者それぞれが説明書を見ながら、自分だけのモデルロケットを製作した。次に屋外で、CAMUIロケット(※)で使用されるポリエチレン燃料の燃焼実験を見学後、完成させたモデルロケットの打上げを行った。

 植松社長の講話「思うは招く」では、宇宙開発技術への取り組みを通じて得られた「『どうせ無理』ではなく『だったらこうしてみたら?』と考えることが大切」、「夢は一つじゃなくていい」、「やったことがないことでも、失敗しても、あきらめず挑戦し続けること」等についてお話しいただいた。参加者の中には、メモを取りながら聞いていたり、燃焼ガス音がより大きく聞こえる位置に移動したり、お互いのロケットがパラシュートを開くと拍手し合うなど、自発的な姿が多く見受けられた。また移動のバス車中では、「夢に向かって、あきらめないで頑張っていきたい」「考えることや、不安から逃げないことの大切さを学んだ」「人の夢を応援できるような人になりたい」などの感想が挙がっていた。

        

 後半では、北海道大学大学院農学研究院を訪問し、副研究院長の野口伸教授にロボットトラクターの概要説明をいただいた後、構内の農場で、実際に自動走行や協調作業を見学した。

 野口教授からは、少子高齢化が進む中、農業従事者の6割超が65歳以上という現状から、農業の労働力不足や担い手不足の問題を解決するために無人で走行するロボットトラクターの技術開発を進めていることや、ロボットの農作業には無線通信システムやGPS等による高精度な衛星測位技術を活用していることなどを説明いただいた。続いて実際に、ロボットトラクターによる除草や、人や障害物の検知による自動停止、複数のトラクターが役割分担し能率的に作業を行う様子を見学した。参加者からは、費用や普及に向けた課題に関する質問があったほか、「ロボットに任せてできることと、人にしかできないことがあると思った」「ロボットによる農作業にも、宇宙技術が活用されていることがわかった」などの声が挙がっていた。

 

 全体を通じ、より良い知見に確実に反応する子供たちの感性を目の当たりにし、このような機会をより多く持つことを経済団体としても大切にしていかなければならないと改めて実感するとともに、北海道の未来の様々な分野で、次世代が活躍できる場所・場面をつくっていく必要性についても考えさせられる見学会となった。

 

    

※:「縦列多段衝突噴流(Cascaded Multistage Impinging-jet)」という、燃焼ガスが固体燃料表面への衝突を順次繰り返す燃焼方式を採用し、高推力化を図ったロケット。

 

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